【湾フグ】カットウ仕掛けの超革命!!衝撃的な「海老スクリュー」の実力を解説
O.F.Fで海老スクリューを発表して数ヶ月(2023年10月現在)。
おかげ様で多くの湾フグマニアの方々にご使用いただけるようになりました。
リンク : 海老スクリュー(実用新案、商標登録済み)
とは言えまだまだこの固定金具の使い方や本当の利点についてきちんと説明出来ていない点、誤解されている点があるのも事実。
また、ユーザー様からこちらの予想の上をいく効果があることもご報告いただいています。
今回はそんな海老スクリューの革命的な効果と実力について、細かいところまで掘り下げて行ってみようと思います。
そもそも海老スクリューとは何ぞや?
まずは海老スクリューって何?というところからおさらいです。
1番早いのは動画を見ていただくことでしょう。
海老スクリュー紹介動画
海老スクリューを使った仕掛けは動画を見ていただくとすぐにお分かりになる通り、最もノーマルなカットウ仕掛けがベース。
仕掛けの構造はそのままに、餌針(親針)をスクリューに置き換えるだけのとても単純な構造です。
※なお、ノーマルカットウ仕掛けの作り方については、検索で色々な方法が出てくると思いますのでここで特に紹介はしません。
そちらをご参考に親針の代わりにスクリューを結んでください。
これは、元々私が湾フグ釣りにがっつりハマっていた十数年前、従来の針による固定では海老が思いのほか装着し難く、また外れやすいという点を解消したい、というところから開発に着手したもの。
色々な方法を試した結果、やっと最近になってスクリューによる方法に辿り着くことができたのです。
親針式の不安定さを解消したい
親針による餌付けでは、針の2箇所(フトコロ付近とチモト付近)で固定されているんですが、細い針が海老を支えきれずに身切れしやすく、残してある海老の殻の硬さがこれを防いでくれる、といった関係になっています。
つまり結構危ういバランスの上で固定されているわけです。
ですから、何度か投入していると殻の穴が広がったり、そもそも殻が弱い(冷凍焼けしていたり)場合などは、装着してキャストした瞬間にサヨナラ、なんてことも・・・・
これではせっかくフグがアタっても海老を簡単に持って行かれてしまう可能性が上がります。
この問題を解消できる方法のひとつが近年多くの人が用いるようになったチラシ仕掛け。
親針を丸海津などの小さめの針に置き換え、カットした海老を装着。
この針を3〜4本付けて餌のボリュームを稼ぐという構造で、餌が飛んで行かない。
更に小さな丸海津針が喰わせとしても機能する、という利点もあります。
ただこれには問題が2点。
ひとつは自作に手間が掛かること。
そしてもうひとつはカットウに掛かったフグが暴れて、身体のあちこちに餌針が掛かってしまい外すのに苦労する場合がある、ということです。
ということで、どうにか親針式仕掛けとチラシ仕掛けの良いとこ取りができないか?という発想に至り、餌固定具を針以外に変更してみよう、となったわけです。
アイディアはワインのコルク抜き
海老の固定を針以外にする。
ここまではすぐにたどり着けるのですが、では具体的な方法は?となるとなかなか難しい。
串状の金具にケン付き針のように棘を付ける方法や、先端に海老が抜けないようにストッパーを被せる方法等、試作品を作って試しました。
ケン付きはなかなか良い線いってましたが、餌の保持力が思ったより良くなく、しばらく使っているとすっぽり抜けてしまうことがある。
ストッパーは餌先端に付けるので食いに影響するのと、ストッパー自体を齧られて紛失。
こうしてアイディアに行き詰まり、しばらく(数年間)放置状態となりました。
そんな時ヒントになったのがワインのコルク抜き。
捩じ込んだスクリューをグイグイ引っ張ってコルクを外す。
つまり保持力が抜群ってことでは!?
そう思って針金をスクリュー状に巻いて試作。
スーパーでアルゼンチン赤海老を買って来て装着してみると見事にガッツリ保持され、引っ張っても抜けません。
となれば今度は実釣。
数回に渡って使用してみましたが、いずれもフグの食い、アタリの出方には一切の影響が無いことが確認され、製品化の目処が立ったのです。
海老スクリューの利点を整理
ここまで書いてきたように、海老スクリューの開発で目指したのは、海老が外れないこと、そしてシンプルで仕掛け作りが簡単なこととでした。
ですから海老スクリューの利点の最初に挙げられるのはこのふたつです。
利点① 海老が外れ難い
利点② 仕掛けがシンプルで自作しやすい
しかし、発売してみるとこれが思った以上の効果を発揮し、驚異的な数字を叩き出すことになりました。
フグが警戒しない!!
海老スクリューの構造上、また餌の保持力の強さから、アタリがより大きくなる、ということは当初から予想していましたし、実際にテスト時にそう感じていました。
利点③ アタリが大きくなる
が、発売後暫くすると、ご使用いただいたユーザー様から、
「針先が出ていないからアタリが大きくなり、更にフグがいつまでもアタってくる」
というご報告をいただきました。
利点④ フグが警戒しない
最初は「まぁ、そういうこともあるのかな」程度に考えていたんですが、更に詳細なレポートをいただくに及んで、かなり衝撃的な事実として認識するに至ります。
私がテストをした時期は、フグの活性があまり高くない時期だったこともあり、この「警戒されない」という点にはあまり意識がいっていませんでした。
ですから当然のようにある程度海老が短くなると新しいものに交換して使っていましたが、どうやら海老スクリューの真の実力はここから発揮されると言うのです。
以下、実際にいただいたレポートと画像を併せてご覧ください。
↓①まずはこの餌で2匹
↓②柔らかいところを喰われてこの状態になるも、交換の必要無し。アタリが出続けて2匹追加。
↓③更にこの餌の状態で5匹を追加し、一本の餌で合計9匹をゲット。
いかがでしょうか?
親針仕掛けでは、海老が針に近いところまで短くなるとアタリ方が悪くなる、というかほぼアタらなくなるので餌を交換します。
しかし海老スクリューではアタリが止まらない。
これは明らかに釣り針を使用していないという海老スクリューの構造上の利点ですね。
ちなみに、レポートをいただいたユーザー様の一本の海老での最高記録は14匹。
私の経験上、ノーマルカットウでは1匹の海老でフグを5匹釣ったのが最高ですが、これはその比じゃない。
しかもその日はトータル77匹を釣り上げたにも関わらず消費した餌がたったの18本だけ。
つまり海老一本あたりの平均で4匹以上を上げている計算になりますから、これは驚くべき数字です。
警戒されないことから餌の交換頻度を下げられ、手返しが圧倒的に上がり海老餌の消費量もグッと抑えられる、という効果も生まれるんですね。
利点⑤ 手返しアップ
利点⑥ 餌の節約
考えてみれば、自然界でも体に刺さりそうな硬く鋭い物に対して魚が接触を嫌がるのは当たり前で、それが無い海老スクリューに対して警戒が解かれるのは必然なのかも知れません。
正直、これらは全くと言っていいほど意図していなかった効果なので、実際に凄い数字として現れたことに素直にびっくりしています。
海老スクリューに弱点はあるのか?
ここまで述べて来たとおり、非常に利点の多い海老スクリューですが、手前味噌で良いことばかり書いていると嘘っぽい。
ということで弱点を挙げてみようと思ったんですが・・・・あまり思い付きません・・・・
それだけ理に適った固定具だということになるんだと思いますが、「敢えて」ということで捻り出してみると
弱点① 海老を回して取り付けるのは面倒
弱点② 親針が口に掛かるラッキーヒットが無くなってしまう
という2点が挙げられるのではないでしょうか。
①については、結局は慣れによる心理的な問題が大きそう。
実際に餌付けに掛かる時間は、慣れてしまえば親針式もスクリュー式も大差ありません。
もし餌付けに親針式が5秒、スクリュー式が倍の10秒掛かったと仮定しても、先に述べた通り餌の交換頻度が激減します。
単純に交換回数が一日通して半分になったとして、結局はおつりが来るくらい手返しは改善されるはずです。
②については完全に弱点と言って良いでしょう。
とは言え、湾フグ釣りにおいてカットウ仕掛けの親針に掛かることはそもそも本望でない、という釣り人のプライドもあったりします笑
ですからこの点を「不利」と捉える人はあまりいないのではないでしょうか。
まとめ
ということで、今回は海老スクリューの特徴と有利な点を、発売以降に見えて来た部分を含めてまとめてみました。
中でも特質すべきポイントは、予想以上にフグが親針を警戒していた、というところでしょうか。
正直、そこまで食い方に差があるとは思っていなかったので改めて驚いた、ということを再度申し添えておきます。
こと細かく情報をご報告いただきましたユーザーの皆様、特に画像と詳細なレポートをいただいた山口様、本当にありがとうございます。
これからも良いアイデアを形にすべく精進して参りますので引き続きよろしくお願い致します。
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