マルイカ ゼロテン釣法でお悩みの方必見!!アタリを大きく出す方法
2021年は毎日どこかで束釣りが出る、マルイカの当たり年になっています。
長くマルイカ釣りをやられてる方の記憶にある通り、前回の大当たりは2015年のこと。
この年は、私も熱病に浮かされたように通い詰め、毎週束釣りを連発したのを覚えています。
ロッドの開発も含め、寝ても覚めてもマルイカ!!
寝る暇がなかったなぁ・・・(笑)
そして2015年と言えば、まさにゼロテン釣法が初めて雑誌に取り上げられ、世の中に広まり始めた年でもあります。
それまでマルイカと言えば宙釣り一辺倒でしたから、衝撃を受けた方も多かったと思います。
あれから6年。
今やマルイカ釣りは完全にゼロテン釣法メインとなりました。
これによって各船のトップの数が大幅に上がり、まさにゼロテン釣法は魔法の様だ、なんて言われましたが、その陰でこの釣法に苦労されている方を多く見受けるのも事実です。
そして、その悩みの多くは「アタリがわからない、見えない」というところじゃないでしょうか。
なので今回は
どうやったらより多く大きくアタリを見えるように出来るのか?
を解説してみようと思います。
「ゼロテン」とはゼロテンションの略であることを思い出せ!!
いつも周りではコンスタントにマルイカが揚がっているのに、自分にはアタリが分からない。
たまに大きなアタリが有って釣れるが、小さなアタリが取れない。
上級者とは明らかにペースが違う。
そんな症状の方の問題は、結論から言うと テンションがゼロじゃないから ということに尽きます。
そしてそのほとんどは張り過ぎ、つまりテンションがプラスになっているんです。
そもそも『ゼロテン釣法』とはその名の通り、ゼロテンションを保ってアタリを出やすくしてやるところに利点があり、そのアタリは「目感度」です。
目感度アタリとは、ラインのテンション変化や揺れを柔らかい穂先で見える化した物。
ラインのテンション変化と揺れを穂先に出してやるのですから、ラインを張ってしまったらそのシグナルは穂先には届きません。
しかし「アタリはラインを張っておかないと出ないもの」という思い込みからテンションを抜くことが出来ていない人がとても多いんです。
ちなみに目感度と一緒に語られることの多い「手感度」はより細かい振動を手元で感じる物です。
ですから目感度とは対照的にきっちりとラインを張っておく必要があります。
表現が適切かはわかりませんが、私の感覚では
- 手感度 = 音 (実際に音がする訳ではありません)
- 目感度 = 揺れ
といった感じで、明らかに周波数帯掛け離れたシグナルです。
ここを理解して、まずはプラステンションを改善し、きっちりとしたゼロテンションのポジションを覚えていく必要があります。
なお、マルイカ斬 -ZAN!!- の穂先のゼロテンポジションについては画像のとおりです。
しかし繰り返しますが、大切なのは穂先の曲がり方ではなく、ラインのテンションが適正か、どうかです。
つまり、穂先の調子が変われば穂先の曲げ方も当然変わってくるのでその点を認識しておきましょう。
ここを見直せ!! 具体的な改善策
上手くアタリが出せない理屈はわかりました。
ただ、ここまでは頭で分かっただけですから実践的な改善策が必要です。
その改善策とは、やはりグリップ、フォーム、アングルの三点セット。
つまり、当工房で提唱している『G.F.A理論』です。
参考記事 : https://onishifishingfactory.com/gfatheory/
ひとつづつ具体的に見ていきましょう。
グリップ
グリップとはそのまま、タックルの握り方のことです。
当たり前過ぎておざなりにしてしまいがちですが、ここが出来ていないと先に進みませんからきちんと確認が必要。
一般的なタックルでは、一番重量がある場所はリールが取り付けられている位置になるので、ここを持つことが最も安定するのは言うまでもありません。
また、リールとロッドを一緒に握り込むことでグリップ部の面積が大きくなりますから、小さな力でしっかりホールドできるようになります。
これが基本中の基本であるパーミングですね。
更にマルイカ釣りのように掛けた瞬間の衝撃さが大きい釣り物の場合、利き手だけでなく反対の手も使ってサポートしてやることでグリップは格段に安定してきます。
更に、手首や肘への負担を減らし、故障を防ぐにもグリップはとても重要になにります。
腱鞘炎になりやすい方は一度グリップを見直すことをおすすめします。
実際の握り方の例は次のフォームの項目の画像を参照ください。
フォーム
グリップを確認したらいよいよフォームです。
これは目感度アタリを見る上で超重要項目になります。
ポイントのひとつ目は、竿尻を肘に当てること。
パワー系の釣りや、強いしゃくりを多用する釣りでは竿尻を脇に挟む事が多いですが、これ、テクニカル系の釣りものにはあまり向きません。
特に極小さな目感度アタリを察知する為には肘に当てることは必須です。
その一番の理由はコントロールの容易さです。
脇に挟むと竿尻は固定されてしまい、可動範囲がかなり制限されますが、肘に当てておけば自由が利くのが分かるでしょう。
ひとつ目のポイントをおさえたら、ふたつ目のポイントにいきましょう。
それは肘の位置です。
これは画像を見てもらうと一目瞭然です。
まずは悪い例から。
ロッドを持つ腕の肘を閉じて体の正面に構えていますね。
これにより穂先が非常に見づらくなってしまうのがお分かりいただけるでしょう。
G.F.A理論をご紹介した記事でもお話しているとおり、穂先は横から見るのが大切です。
その為にはこのような真正面に構えるフォームは向いていない訳です。
それを踏まえた上で正しいフォームを見てみましょう。
ポイントは脇を開くこと。
竿尻を当てた肘が体から離れることによってロッドが体の真正面からずれるので、自然と穂先を横から見るこができます。
悪い例と比べ、見やすさが全く違うのがよくわかると思います。
更に、少し穂先を正面方向に傾けてやることで穂先と目線の角度を取れるようになる、というのがコツ。
これだけ見やすければ、細かいアタリもそうそう見逃さずに済むだろう、と思いませんか?
アングル
アングルとは角度のこと。
ここで考える角度とは、ロッドとミチイトの角度の事です。
角度の重要性については、詳しく書いた記事を参考いただければと思いますが、フォームのところまでをきちんと実践できていればあとは見たまま、90度 ±15度になるように角度調整するだけです。
今回ははマルイカ釣り記事ということで、具体的な一連の動作とコツを書いてみます。
- 錘が着底したら叩き等の誘いを入れる前に、若干ロッドを上目(つまり角度は若干鋭角になりますね)にしてゼロテンポジションを確保しておくこと。
- 誘い終わったらすかさずゼロテンポジションでピタッとステイ。
- ステイ中はラインテンションが一定になるように潮や船の揺れにロッドでついていき、テンションが保てなくなったら空アワセを入れて仕切り直し。
叩きの前に高めの位置でゼロテンポジションを確保する、というのがコツ。
あとはそれをブレずに保てればアタリを拾いやすくなります。
まとめ
と言う事で、今年つれ盛っているマルイカ釣りについても、いかに基礎をおさえておくかが大切であるか、というお話でした。
船上等でレクチャーさせていただく際にいつも話すことですが、基礎を飛び越えていきなり上手くなる「魔法」はありません。
魔法の様に釣る人がいたら、その人は基礎が出来ているんですね。
釣具の製作を仕事にしている私が言うのもなんですが、上達を求めるのであればまずは基礎固めからで、ハイスペックなリールやロッド、画期的な仕掛けなんかはそれを手助けする道具にすぎません。
せっかくバリバリ釣れている今年のうちに基礎を固めて置けば、来シーズンからもきっちり結果が残せるようになること請け合いですよ。
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