【カワハギロッドを折らないための4箇条】カーボンソリッド穂先の扱い方

カワハギ釣りにおける究極の手感度『擦過シグナル』を感知するには、硬度の高いカーボンの穂先が欠かせません。

が、硬度の高さというのは”脆さ”と隣り合わせです。

それはカーボンと同じ炭素で地球上で最も硬いとされるダイヤモンドを見てもわかりますよね。

つまり、カーボン穂先は折れやすいということです。

関連記事 : 【カワハギロッドは穂先素材で決めろ!!】ロッドビルダーが教えるカワハギタックル選び ~前編~

ちなみにO.F.Fのカワハギロッド、斬-ZAN!!-の2機種、TypeHHTypeMは、穂先に硬度の高いカーボンソリッドを厳選して採用しています。

ですから扱い方によってはやはり折れてしまう。

しかしいくら脆いといっても、それは圧倒的に折れ難い素材と比較してのお話し。

実際、私はこれまで15年以上カーボン穂先のロッドを使ってきましたが、折った経験は片手でお釣りがくるほどです。

折った理由は、ひとつは “7年ほど散々使い込い込んだ穂先の疲労骨折” 、そしてもうひとつはライン絡みによる事故の2件。

そして仕事上では、敢えて無理なテーパーに削ったものの耐久テストと、「こうすると折れますよ」というデモンストレーションで折ったことがあります。

そんなわけで、よくわからないうちに折れていた、という経験は皆無です。

なお、穂先にカーボンソリッド以外の素材(グラスソリッドとチタン合金)を使ったカワハギロッドに至っては一度も折ったことがありません。

ここから言えるのは「扱い方さえ間違えなければ、材質を問わず穂先折れを心配する必要はあまり無い」ということです。

ということで今回は、そんな私が考える正しいカーボン穂先の取り扱い方法について、“折らないための4箇条” と題してお伝えしていきます。

また、この記事は後日Youtube動画でもアップ予定です。

併せてご覧いただくとより理解が深まるはずですので暫しお待ちください!!

動画リンク : 準備中

 

 

●【折らないために其の壱】
乗下船時には穂先を外しておくべし!!

穂先を折る原因はいくつかありますが、そのほとんどは事故。

そして、意外に忘れがちなのが釣り座以外で発生するものです。

つまり車からの積み下ろし時、そして乗下船時を含む運搬時。

例えば

・車載時に穂先を何かに引っかけてしまう。

・乗船前に立てかけて置いたロッドを倒してしまう

・乗船、下船時に船や桟橋にあるロープやワイヤー類、日除けの屋根のような構造物にぶつけてしまう

等など。

まぁこれらは注意していれば良い、とも言えますが、クーラーやタックルバッグを持って移動していれば、常に竿先だけに意識を向け続けるわけにはいきません。

また、この時既にガイドにラインを通しスナップや仕掛けまでを接続しておく人も見受けられます。

しかしこれにより、ラインをどこかへ引っかけたり、リールのハンドルをぶつけて回してしまったり等、事故の芽は更に増えてしまいます。

ではこれらの解決策は?といえば、それは“釣り座以外では穂先を付けないこと”です。

乗船時には穂先は付けない

穂先が付いていなければ折ることはないわけですから当然といえば当然ですね。

 

 

●【折らないために其の弍】
穂先は釣り座で脱着すべし!!

其の壱の続きになりますが、乗船時の穂先の装着は必ず釣り座に荷物を運び終わって落ち着いた状態で行います。

時々見かけるのは桟橋で乗船を待っている際に時間があるから、と接続してしまう人。

ちなみに自分の席が桟橋側の舷であれば道具の移動は最小限なので危険度は大きく下がります。

が、席が反対舷だったり、二隻並んで係留されている外側の船に乗る場合は、其の壱を思い出してください。

そして特に気をつけたいのが下船時

釣りが終わって気が抜け、横着して接続したまま帰港し、疲れて注意力散漫になった状態で下船。

その際にぶつけて折ってしまった、なんて話もあります。

特にカワハギ斬-ZAN!!-のユーザーの皆さんは、穂先をケースに入れる等して船に持ち込んで釣り座で接続し、釣りを終えたらすぐに外して再びケースに仕舞う、というのをルーティーン化して無駄な破損を防ぎましょう。

なお、細い穂先部分の脱着にはグリップ力のある滑り止めがあるととても便利。

私は100均で売っている滑り止めのシートを15センチ角程度にカットしたものを持ち歩き、上手く抜けない時にはこれで穂先側を掴んで外します。

薄手なので細い物も掴みやすく、グリップ力もバッチリ、そしてなんといってもコスパ最強です。

それから、間違ってもガイドを支点にして回さないように!!

ガイドの足が折れちゃいますよ・・・

 

 

●【折らないために其の参】
航行時には錘を付けるべからず!!

乗船後に穂先を接続してラインを通したら、次は仕掛けをつなぎますが、ここでも注意があります。

それは、釣り場に着くまで錘を付けないこと。

仕掛けをセットしたら一緒に錘を接続してしまう。

これ実はベテランでもかなり多くの人がやってしまっている危険行為です。

釣り場がすぐ目の前で海がおとなしいのであればあまり問題は起きないかもしれません。

しかし日によって、状況によって行き先は変わり、航行時間は違ってきます。

時々、航行中に竿穴に立てたロッドの先からぷらんぷらんと錘がぶら下がっているのを目にすることがありますが、これには毎度鳥肌が立ちます。

もちろんここまで扱いの悪い人は稀ですが、ミチイトに接続した錘を餌棚に置いておく人はかなりいます。

が、時化の日はもちろん、凪ぎでも大型船の引き波で船が大きく揺れることは多々あります。

そして何かの拍子に餌棚から錘が落ちてしまったら・・・・

カーボン穂先であればかなりの確率で折れてしまうでしょう。

カーボンでなくとも穂先へのダメージは計り知れませんから考えるとなかなかにゾッとします。

ですから錘は釣り場までは付けない、そして大きく移動する場合にも錘を外しておくのがおすすめ。

かと言って仕掛けを風になびかせておいては他の人の道具と絡んだり、人を釣ってしまうかもしれません。

そこで、仕掛けの下のスナップをバットガイドに引っ掛けておくのです。

錘は付けず、スナップをガイドに引っかけておく

更に、船内を移動する人に仕掛けや針が引っかかってしまうリスクもあるので、安全策としてドラグを少し緩めておけば完璧です。(緩め過ぎに注意)

 

 

●【折らないために其の四】
取り込みはロッドを立てずに腕を後ろに引くべし!!

魚の取り込み時は穂先を折る可能性の高まるシーンですが、その理由の多くが実は

取り込み方を間違えている

からなのです。

ロッド折れは、その許容を超える負荷が掛かることで発生しますが、この許容は我々釣り人のロッドの扱い方で変化します。

ポイントは負荷の分散。

取り込み方を間違えている人は、負荷が分散せず一点に掛かってしまっているのです。

これについてはこちらの記事も参考にしてください。

参考 : よく穂先を折る人必読!!ロッドビルダーが教える破損防止法

そもそもですが、カワハギロッドは基本的に極先調子で、一点に負荷のかかりやすい構造です。

ですから釣り人側がこれを助長するような扱いをしていると、いとも簡単に折れることになります。

と、前置きはこれくらいにして本題、

正しい取り込みの手順

の解説といきましょう。

 

①取り込みが近づいてきたら竿先で魚を迎えにいく

これはカワハギのような短い胴突き仕掛けを使用した釣り物での取り込みの準備動作になります。

取り込みのタイミングが近づいてきたら、リールを巻きつつロッドを前に出し少し海面に近づけて魚を引き抜く際の距離を詰めます。

竿先で魚を迎えに行くイメージです。

普通に巻き上げ中
竿先を下げ魚を迎えに行く

こうして海面までの距離を詰めておくと、無闇にロッドを立てずとも手元に魚が来ます。

いつも大きくロッドを立てて取り込んでしまう人は、まずこの動作をきちんと行って準備に入りましょう。

 

②ロッドを持った手を後ろに引いて魚を抜き上げる

いよいよ抜き上げです。

ポイントはロッドを後ろに引きながら抜き上げるというところ。

これで穂先とミチイトが極端な鋭角にならないので、取り込み時にポキっとやる心配がなくなります。

ちなみに一番悪いのは腕を前に出してロッドを立てる取り込みです。

取り込み時にはくれぐれもロッドを立てないことを意識してください。

 

③抜き上げ後はリールのクラッチを切る

正しい方法で魚を抜き上げたら一安心・・・と思ったら、実は事故はこの後も発生します。

例えば魚が不意に暴れて落としてしまったり、服に引っ掛かった針に気付かず強く引っ張ってしまったり。

他には、ロッドが座席から転げ落ちてしまうとか、間違ってリールのハンドルを回してしまう、なんてこともあります。

しかし、これらのトラブルは魚を抜き上げ終わってロッドを脇に置く際にリールのクラッチを切っておくことでかなり防ぐことができます。

 

ロッドを置く際にクラッチを切る

 

●まとめ

取り扱いが悪いといとも簡単に破損してしまうのがカーボン穂先。

これは裏を返せば、カーボン穂先を折らずに使いこなせてさえいれば、どんなカワハギ竿を使っても破損の心配が無くなるということでもあります。

ちなみにアジやメバルのような胴調子のロッドでは穂先破損の率はとても低く、折る原因といえば巻き込みか穂先絡みくらいです。

それは、途中にも書いた通り “負荷の分散” が関係しています。

つまり、全体的に大きく曲がる調子であれば、ロッドに掛かる負荷も全体に分散されるということ。

かなり立て気味にしてもロッドの調子がそれをカバーしてくれるから折れないのです。

また、同じカワハギロッドでもグラスソリッドとチタン合金を使用したものは確かに折れにくいです。

とはいえこれらは胴調子のロッドと違い穂先の一点に負荷が掛かりやすい極先調子。

素材特性によりある程度は許容されていますが、それでもダメージは蓄積されていき、いつか疲労によりポッキリといってしまいます。

とても折れにくいチタン合金も、本質は金属。

一定の疲労が蓄積されるまでは耐えてくれますが、ある日突然ポロっといきます。

ですから、もしこれらの折れ難いとされる素材のロッドを使用しているにも関わらず、定期的(年に一度とか)に破損があるなら、扱いになんらかの問題があると考えましょう。

是非今回の内容を参考にして各所を見直してみることをオススメします。

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